ちょこっとだけシネマブログ -3ページ目

隠し砦の三悪人

「スター・ウォーズの中には、およそ50もの映画からの引用がある」 ルーカス監督はこう語っていますが、中でも最も参考にしたのがこの「隠し砦の三悪人」です。1958年の映画ですから特撮などはもちろんないのですが、隣国の侵略に城を追われた姫が苦難の末に主家を再興するというストーリーの大筋や、次々にやってくる敵襲に、あるときは応戦し、あるときは煙に巻いたりというテンポのよい展開など、確かに似ています。ルーカス監督が尊敬してやまない黒澤監督は、観客を楽しませるスタイルをこのときすでに確立していたのですね。音響についても黒澤監督はこの頃から、映画界の設備の立ち遅れの問題を指摘し、世界の映画市場から取り残されることを説いていました。「影武者」が資金難から製作が難航していたとき、手を差し伸べたのはコッポラとルーカスです。20世紀FOXに働きかけ、東宝との共同出資でついに完成した「影武者」は全世界で絶賛され、カンヌ映画祭グランプリをはじめとする数多くの国際的な賞を受賞したこの作品は、黒澤映画としては初めてドルビー・ステレオが採用されています。1990年3月、黒澤監督は映画史上3人目のアカデミー名誉賞を受賞しますが、このときのプレゼンテーターがルーカスとスピルバーグでした。スピーチの後に感極まって2人に駆け寄った黒澤監督にオスカーを手渡すルーカスは、まさしく感無量であったのだろうと思います。

戦乱の時代、荒野を当てもなく彷徨い歩いているノッポとチビの百姓2人組み。仲良さそうにけんかしています。一方隣国の山名に攻め込まれて城を追われた秋月の雪姫と、姫を守る腹心の武将六郎太。隠し持った金塊をえさにデコボコ2人組みを仲間に引き入れ、親交のある早川領まで逃げ延びようとします。世間知らずのわがままなじゃじゃ馬だった雪姫は、逃避行の過程で初めて世間の厳しさや、底辺の者の苦しみなどを知り、人間的にも成長していくのですが、あと少しで早川領という所で山名の軍勢に捕らえられ、絶体絶命の窮地に陥ります。その時、意外な人物が雪姫たちの味方になり、無事脱出に成功します。そしてこの人物に翻意を促したのが、雪姫が怒りに任せてぶつけた言葉でした・・・。

雪姫は、この時代に似合わずスタイルが良く、曲がったことは絶対に受け入れない真っ直ぐな気性の荒さが魅力的です。六郎太は、剣の腕前もさることながら、押したり引いたり緩急自在の戦略家でもあります。デコボコのコンビは随所に笑いを誘ってくれて、いい仕事してました。古さはやはり否めませんが、ツボを十分に心得た映画だなという印象です。昔「七人の侍」や、これをモチーフにした「荒野の七人」も観たことがありますが、かなり面白かったということだけ憶えています。

「隠し砦の三悪人」(1958年)
監督:黒澤明
出演:三船敏郎(真壁六郎太)、上原美佐(雪姫)、藤原釜足(又七)、千秋実(太平)、藤田進(田所兵衛)、加藤武(落武者)、志村喬(長倉和泉)、土屋嘉男(早川方の騎馬侍)、樋口年子(百姓娘)、藤木悠(峠の番卒1)

隠し砦の三悪人

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未知との遭遇

原題は「CLOSE ENCOUNTERS OF THE THIRD KIND (第3種接近遭遇)」。「宇宙戦争」とは正反対の、極めて友好的な宇宙人と地球人の交信を描いた映画です。公開されたのは1977年で、「スター・ウォーズ」の後。テレビ版では40分以上はカットされていたようです。「未知との遭遇」と聞くと何故か三菱のミラージュを思い出します。・・・理由は良くわかりません。内容はほぼ忘れていましたが、あの特徴のある5つの音のメロディだけははっきりと記憶に残っています。異星人とのファースト・コンタクトがどのようなものになるかは想像するしかありませんが、音と光で交信を試みるというアイデアは素敵だと思います。やって来ていきなり殺人ビーム発射しまくり、というのだけは遠慮したいです。ラストで出てきた宇宙人は後のETのモデルになったそうです。でも地球よりはるかに高度な文明を持った高等生物が服着ていないのは、如何かと・・・。単純に比較はできないのですが、「スター・ウォーズ」に比べると、いまいち入り込めないところがあります。結局彼らは、子供たちを連れて地球に修学旅行に来たのでしょうか・・・? それで何人か連れ込んでみて、サンプルとして調べて・・・じゃなくてお友達になったりとか。そして友好的な雰囲気が盛り上がったところで、「バイバイ」・・・って、それだけ・・・? せっかく地球まで来たのだから、何か役に立ちそうな書物とかお土産を寄贈してくれるとか、交易を始めるとか、修学旅行で来たのなら、交換留学制度を設けるとか、しなかったのかなぁ。。まぁ、映画のお話ですけど・・・。最新のディレクターズ・カット版では、特別編にあった宇宙船内部の映像を監督が再度割愛し、想像力豊かに楽しめる作品にしたそうです。

「未知との遭遇」1977年
監督:スティーブン・スピルバーグ
出演:リチャード・ドレイファス、フランソワ・トリュフォー、テリー・ガー

未知との遭遇【ファイナル・カット版】


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宇宙戦争

ハイパー・リアリスティックの映像とボディ・ソニックの音響がもの凄い迫力で、映画館までわざわざ出かけた甲斐がありました。この映画のためだけに作った街を惜しげもなくぶっ壊し、地面には亀裂が入り、何台もの高級車をぶっ壊し、海に放り込み、フェリー・ボートを転覆させ、本物の海兵隊の戦車やヘリによる爆撃シーンなど迫力満点で、人類滅亡を実感させるに十分なものでした。"早撮り"で有名なスピルバーグ監督が12週間もかけ、138億もつぎ込んだことはあります。

そして今日、映画を観終わって出てきたところでいきなり停電!何人かが「キャ~ッ!」とうれしそうな悲鳴をあげる中で、係員の「ただいま原因を究明しておりますので、もうしばらくそのままでお待ちください。」とアナウンスする声が響きます。「ワーナーも凝った演出するなぁ~」と思いながら止まったままのエスカレーターを降りて建物の外を見ると、もの凄い雷と土砂降り!「何もここまでしなくても・・・。」 しかしいくらワーナーマイカルでも雷さまを買収するだけの資本力は無いはず。ひょっとしたらスピルバーグの、観客をとことん楽しませたいという神通力だったのかも・・・。

トム・クルーズがごくごく平凡な労働者レイを演じています。そしてこの日は、別れた妻マリー(ミランダ・オットー)に引き取られている息子ロビー(ジャスティン・チャットウィン)と娘レイチェル(ダコタ・ファニング)に会える楽しみな日。レイはうれしくて仕方がないのに、子供たちはレイにあまり好意も敬意も抱いてない様子。そんなところに"審判の日"がやってきます。
---ネタバレ反転モード---
100万年前に地球に飛来し、人類の放牧を始めた"彼ら"が人類を"肥料"にするために"収穫"しにやって来たのです・・・。"彼ら"が地中深くに埋め込んでいた"トライポッド"はシールド・バリアを装備していて軍隊の攻撃は歯が立たず、パニックに陥った群集は、逃げ惑い、エゴをむき出しにしていきます。ダサいパパでしかなかったレイは命懸けで子供たちを守るために闘い、1台のトライポッドを破壊しますが、もはや万事休す・・・。と思われた矢先、"彼ら"は何故か自滅してしまいます。どうやら地球の人間が口に合わなくて、腹をこわしてしまったらしい・・・。文明の象徴である最新兵器が役に立たず、皮肉にも汚染の進んでしまった地球の環境が、植物から進化したらしい"彼ら"を枯らしてしまったのです。何となく、今の地球環境や、それを見過ごしにしてきた人類に対するメタファー(暗喩)のようでもあります。

クルーズが子供たちのためになりふり構わず頑張るパパを熱演しています。パニくって大声で喚きながら地下に穴を掘り始めるティム・ロビンスに、「ここはショーシャンクじゃない!」と怒って殺してしまいます・・・(嘘)。レイチェルが、破壊された街を見て「テロ攻撃なの?」と思わず叫ぶところは、今のアメリカの国情を表しているようです。あの高さ60メートルもあるトライポッドを大阪で何体かやっつけたというところが面白いです。さすが大阪人!テレビ朝日のロゴや、日本製の車が何台も出てきました。日産が最新型のセダンだったのに、レガシーが初期型だったのは悔しい・・・。 H・G・ウェルズが今から100年以上も前に、豊かな想像力でこの小説を書き上げたことは、驚くべき才能です。

宇
宙戦争


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M:I-2

前作「ミッション・インポッシブル」がサスペンス・アクションなら、「M:I-2」はアクション・アクションと言った所でしょうか。プラス少しだけラブ・ロマンスが入れてあります。監督がブライアン・デ・パルマからジョン・ウーに代わるとここまで劇的に変わるものかと感心したことを憶えています。オリジナルのテレビ・シリーズは子供の頃に深夜放送でよく観ていました。

まずオープニングのロック・クライミングのシーンで一気に惹きこまれてしまいました。クルーズはスタントなし、ワイヤーを繋いだだけで自ら演じたそうです。そして頂上に登ったイーサン(トム・クルーズ)にヘリコプターからサングラスが落とされ、彼がそれをかけると、「おはよう、ハント君。今回のミッションは・・・」。そして外して放り投げた途端サングラスは爆発!この部分はCMの予告編でも流されましたが、もうむちゃくちゃクールでした。

ストーリーは、「キメラ」という殺人ウィルスとその解毒剤「ベレロフォン」を巡って、IMF(Impossible Mission Force)エージェントのイーサンと、元IMFエージェントのショーン・アンブローズ(ダグレイ・スコット)が智謀の限りを尽くして奪い合うというもので、これにウィルスを開発したバイサイト社や、美貌の女泥棒ナイア・ホール(タンディ・ニュートン)が絡んできます。このタンディ・ニュートンがとてもエキゾチックな美人で、英国人の父とジンバブエ人の母を持ち、クルーズとは「インタビュー・ウィズ・バンパイア」 でも共演しています。そして私のお気に入りである凄腕のハッカー、ルーサー・スティッケル(ヴィング・レイムス)も出ています。あのごつい身体とごつい指でアップル・ノートを自在に操り、イーサンをバックアップする姿がこれまた実にクールです。スロー・モーションでイーサンとナイアの車がスピンするシーンや、オートバイをブレーキ・ターンさせながら銃を撃つシーンなどは、さすがにジョン・ウーの映画という感じです。ただ、オートバイが砂浜に入ったところで、何故かタイヤがそれまでのオン・ロード用からブロック・パターンに替わっていたのには笑いました。プロのスタントマンでもロード用のタイヤを履いたオートバイを砂浜で操るのは無理のようです。最後はイーサンとショーンの殴り合いになるのですが、もう2人には任務とかウィルスとかどうでもよくて、鞘当てを競うただの2人の男に見えました。やはり男にとって一番手に入れたいのは、イイ女なのかもしれません。

「M:I-2」(2000年)
監督:ジョン・ウー 「男たちの挽歌」「ブロークン・アロー」「フェイス・オフ」「ウィンド・トーカーズ」
出演:トム・クルーズ(イーサン・ハント)、ダグレイ・スコット(ショーン・アンブローズ)、タンディ・ニュートン(ナイア・ホール)、ヴィング・レイムス(ルーサー・スティッケル)、リチャード・ロックスバーグ(ヒュー・スタンプ)、ジョン・ポルソン(ビリー・ベアード)ブレンダン・グリーソン(マックロイ)、レイド・セルベッジア(Dr.ネロルヴィッチ)

M:I-2 ミッション:インポッシブル2

ミッ
ション:インポッシブル


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パラサイト

フロド とパール・ハーバーのダニー・ウォーカー共演・・・じゃなくて、イライジャ・ウッドとジョシュ・ハートネットの若い頃の共演作。若いと言っても「パール・ハーバー」 (2001年)の3年前公開です。T-1000 (ロバート・パトリック)も出ていました。あと「17歳のカルテ」 「The JUON 呪怨」 のクレア・デュバルや、「X-MEN」 のファムケ・ヤンセンなどが出ているのですが、内容はB級映画そのものでした。

宇宙からやってきた得体の知れない生物が田舎の高校の先生や生徒達に次々に取り付いて操ってしまうというストーリーで、事件の解決に乗り出した6人の生徒達も、一人また一人とエイリアンに身体を乗っ取られていきます。これって何となく「フロム・ダスク・ティル・ドーン」(1996年)のノリです。そして誰もいなくなった・・・じゃなくて、最後に残った気の弱いイライジャ・ウッドが勇気を見せてくれます。「フロム・・・」の方は結構楽しめたのですが、この「パラサイト」はただひたすら気持ち悪いシーンが多かったですね。ワルぶったハートネットが少しイカシテました。ロドリゲス監督の作品は「フロム・ダスク・・・」の他にも、「スパイ・キッズ 」シリーズや「デスペラード」等はかなり面白いのですが、ちょっと残念です。

「パラサイト THE FACULTY」(1998年)
監督:ロバート・ロドリゲス
出演:イライジャ・ウッド、ジョシュ・ハートネット、ロバート・パトリック、クレア・デュバル、ファムケ・ヤンセン、アッシャー・レイモンド

パラ
サイト

フロ
ム・ダスク・ティル・ドーン


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スター・ウォーズ エピソードⅤ 帝国の逆襲

前回は勝利したものの、反乱軍にとっては暗黒の時代だった。帝国軍はデス・スターを破壊されながらも、反乱軍を追い詰め、秘密基地からの撤退を余儀 なくさせた。レイアたちが率いる自由の戦士達は辺境の氷の惑星ホスに新たな秘密基地を建設する。帝国軍に引き入れるために若きスカイウォーカーを探すことに執念を燃やすダース・ベイダーは、無数の探査ドロイドを宇宙の彼方に向けて放出する・・・。

さすがに帝国軍の物量の前には、反乱軍は苦戦を強いられています。ユアン・マクレガーの叔父さんのデニス・ローソンが画面に大写しになって頑張っていまし た。ホスの秘密基地に攻め込んできたAT-ATウォーカーの脚にスター・ファイターのワイヤーを巻いて倒したウェッジ中佐がその人です。今回観た特別編の映 像と音響は、ILM社とTHX社がそのデジタル技術の粋を結集してフィルムのリニューアルを行ったもので、新しいシーンも追加されています。ちなみにどちらも ジョージ・ルーカスが創設した会社です。映画界では、「スター・ウォーズ」以前は映像技術にくらべて音響技術が非常に遅れていて、ドルビー・サウンド・システムを初めて取り入れたのが「スター・ウォーズ」でした。そしてドルビー・デジタル・サラウンド・EXの採用も「エピソード1」が最初です。

「怒りと憎しみが暗黒面を引き寄せる」というヨーダの言葉は、今も昔も変わらない人間の本性に向けて言っているかのようです。ダース・ベイダーが「2人が力 を合わせれば銀河を支配できる」という甘い誘惑に、口では断ったもののルークの心は揺れ動いているのかもしれません。ダース・ベイダーはルークには未練たらしいのに、レイアが直ぐそばにいても見向きもしないのは何故かな? ヨーダは「ジェダイはもう一人いる」と言っていたのに・・・。ハン・ソロがカーボン冷却されてしまい、賞金稼ぎに連れ去られたままという中途半端な終わり方をしています。これも観客の飢餓を煽るというマーケティングの手法なのかなぁ。早く次が観 たいです!

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パドメ・アミダラ・ナベリー

銀河辺境の惑星ナブーの小さな山村に生まれ、幼い頃からその聡明な才能を見出されてリーダーとなるべく教育を受け、わずか14歳のときに電子投票で圧倒的多数で女王に選出されます。「エピソードⅠ」では慌しい移動が続く中で、そのたびに髪形を変え、ドレスアップも完璧に決めていたのはさすがです。スタイリストはどの侍女が担当しているのか・・・不明です。おそらく全員がボディガード兼スタイリストの訓練も受けているのかも。影武者をやっていたのはサーベ(キーラ・ナイトレイ)という侍女です。アナキンよりは5歳年上の姉さん女房になります。女王を退位した後はナブー選出の元老院議員として銀河共和国の平和に尽力するのですが・・・。高い教養と護身術も体得し、慈愛にあふれ、連合の脅しにも屈しない勇気と強い決断力を持ったこの女性を演じたマチルダ・・・じゃなくて ナタリー・ポートマンははまり役でした。「エピソード3」ではパドメの悲劇がささやかれているのですごく心配です。

ポートマンのデビュー秘話というのが、11歳のある日、ピザ・パーラーにいたところをスカウトされたのがきっかけだそうです。その翌年「レオン」で鮮烈なデビューを飾り、その後「ヒート」(1995年) 、「ビューティフル・ガールズ」(1995年)、「世界中がアイ・ラブ・ユー」(1996年)、「マーズ・アタック」(1996年) に次々に出演。「エピソード1」(1999年)、の後は、「ここよりどこかで」(1999年)「あなたのために」(2000年)「エピソード2」(2002年)「コールド・マウンテン」(2003年) 、「クローサー」(2005年)、「エピソード3」(2005年) と大活躍しています。でも今でもポートマンは私にとってはマチルダのままです。ハン・ソロとレイアの娘役でエピソード7作ってくれないかなぁ・・・、ルーカス監督お願いします!!!

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スター・ウォーズ エピソードⅠ ファントム・メナス

シリーズ第一作「エピソードⅣ」からさかのぼること32年。長い間安定を誇った銀河共和国にも、いつしかほころびが生じ、混乱が始まろうとしていた時代。辺境星系との通商ルートに対する課税問題にかたをつけるべく、強欲な通商連合は惑星ナブーへの全ての輸送を武力で封鎖する。共和国元老院最高議長バローラムはこの問題解決に2人のジェダイを派遣するが、これを知った連合の陰の支配者ダース・シディアスは2人の殺害とドロイド軍によるナブー侵攻を命じる。連合の要求を断固として拒否し幽閉されていたナブーの若き女王アミダラは、ジェダイたちに助けられてナブーを脱出して共和国の首都コルサントに出向き、元老院に連合の暴虐とナブーの危機を訴えるが、全く機能しない議会に落胆し、急いでナブーに引き返す。しかし連合軍に攻撃され、破損したロイヤル・スターシップは当時まだ連合の支配の及んでいない辺境の惑星タトゥイーンに降り立つ・・・。

この「エピソードⅠ」に今をときめくキーラ・ナイトレイがアミダラ女王の侍女役で出ていたとつい最近になって知ったので、目を皿のようにして観てました。ところがアミダラ(パドメ)とメイクが全く同じなのでなかなかわからない。わずかに3シーンだけ何となくキーラに似ていたような。ナタリー・ポートマンは右の頬にほくろがあることと、他の侍女より少し背が高いのが目安です。当時買った写真集があるのですが、写っているのは小さな写真に口元だけ・・・。同じ侍女役にソフィア・コッポラという名前があるのですが、あの「ロスト・イン・トランスレーション」(2004年)や「ヴァージン・スーサイズ」(1999年)の監督がこんなところに・・・。いやまさか、同姓同名かな? 

特撮はもう何度観てもすごい迫力!! ILMが担当したデジタル技術は、全コマの95%、約2000カットに使われています。バトル・ドロイドのデザインもすごく良く考えられていると思いました。まるで生きているかのようなジャー・ジャー・ビンクスが笑わせてくれます。画面上はCGですが、細かな仕草は喜劇役者のアーメド・ベストが作り出したものです。屈強のジェダイ2人を相手にして一歩もひけをとらないダース・モールを演じたレイ・パークはマーシャル・アーツの英国チャンピオンで、剣術の達人、体操教師でもあります。・・・納得。フェンシングの経験もあるユアン・マクレガーは前回オビ=ワンを演じたアレック・ギネスに似ているということで選ばれたそうですが、そうかなぁ・・・。それよりもトビー・マグワイアに似ている気がします。キャプテン・パナカはデンゼル・ワシントンに似てます。ホログラムで出てくるダース・シディアスの口元がパルパティーン議員にどうも似ている気がします。演じたのはイアン・マクダーミドで、この人「エピソードⅥ」では銀河帝国皇帝になっていました。要注意人物です。ちなみにDarthとは、Dark Load of Sith(シスの暗黒卿)の略です。R2-D2は前回に引き続きケニー・ベイカーで、身長98センチで頑張っています。全体にイギリスの俳優さんが多いような気がします。リーアム・ニーソンはアイルランド、ユアン・マクレガーはスコットランド、アナキンのお母さん(ペルニラ・アウグスト)はスウェーデン、ルーカス監督はカリフォルニア生まれです。

スター・ウォーズの小説の方は、タイトルが何十もあって、エピソードⅣの44年前から25年後ぐらいまでの壮大なスケールの一大叙事詩です。連綿と続く善と悪の終わることのない戦い。読むだけで何年かかるか・・・。願わくば、エピソードⅥ以降も作り続けて欲しいと思います。

「スター・ウォーズ エピソードⅠ ファントム・メナス(見えざる脅威)」1999年
監督・脚本・制作総指揮:ジョージ・ルーカス
制作:リック・マッカラム
出演:リーアム・ニーソン(クワイ=ガン・ジン)、ユアン・マクレガー(オビ=ワン・ケノービ)、パドメ・アミダラ・ナベリー(ナタリー・ポートマン)、アナキン・スカイウォーカー(ジェイク・ロイド)、ペルニラ・アウグスト(シミ・スカイウォーカー)、フランク・オズ(ヨーダ)、イアン・マクダーミド(パルパティーン元老院議員)、ヒュー・クォーシー(キャプテン・パナカ)、アーメド・ベスト(ジャー・ジャー・ビンクス)、アンソニー・ダニエルズ(C-3PO)、ケニー・ベイカー(R2-D2)、テレンス・スタンプ(バローラム元老院最高議長)

スタ
ー・ウォーズ・レジェンド

スタ
ー・ウォーズ・エピソード3 快適副読本

スター・ウォーズ・セスタスの偽り (上巻)
スター・ウォーズ・ジェダイの試練 (上巻)
スター・ウォーズ・インサイダーEX クローン大戦 スペシャル・イシュー
スター・ウォーズ・エピソード1 ファントム・メナス写真集

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ジェイク・ロイド

「あいくるしい」という言葉を具現化したかのようなジェイク・ロイドくんが「エピソードⅠ」で幼少の頃のアナキンを演じたのは、9歳のときでした。6000人の中 から選ばれたそうです。日本で言えば、神木隆之介くんに勝るとも劣らないほど、もうむちゃんこかわいいです。ちっちゃな身体でポッド・レーサーを操る姿が鮮明に印象に残っています。ルーカス監督やキャスティング・ディレクターのロビ ン・ガーランドが2年以上、何千人もの少年たちと会ってきた中で、「アナキンそのもの」と言わしめたそうです。「観客の子供たちだけでなく、その両親にもアピ ールする存在」であると。

1989年コロラド州フォート・コリンズ生まれで、お父さんは映画会社の救急員、お母さんはエージェントということもあって、幼い頃からたくさんのCMや、TVシ リーズの「ER」にもゲスト出演し、ニック・カサベテス監督の「ミルドレッド」 (1996年)でスクリーンデビュー。この後クリス・コロンバス監督の「ジングル・オール・ザ・ウェイ」 (1996年)ではアーノルド・シュワルツェネッガーと共演し、「バーチャル・ウォーズ3」 (1997年)に出演。自分でかなりおしゃべりだというジェイク君が一度だけ無口になったことがあるそうな。それは、シュワちゃんにアナキン役が決まったことを報告した時で、胸がいっぱいになって泣いてしまったそうです。6歳の時にハロウィンの仮装でダース・ベイダーになったことのある少年が「いつか本物のジェダイになりたい」という夢が叶ったのですから。機械いじりが好きで、明るく積極的で、周囲への気配りも忘れないジェイク君は、まさに幼い頃のアナキンそのもののようです 。「エピソードⅠ」の後、「スペース・ミッション 宇宙への挑戦」 (2001年)に出演しますが、最近は見かけません 。学業に専念しているのでしょうか。大学を卒業したら科学者になりたいと言っていましたから。

スタ

ー・ウォーズ エピソードI ファントム・メナス


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K-19

ハン・ソロとクワイ=ガン・ジンの初共演作・・・じゃなくて、ハリソン・フォードとリーアム・ニーソン共演の潜水艦アクション映画で、1961年に実際に起きたソビエ ト原潜K-19の事故を基に作られました。ロシア政府や軍部の協力を得、ロシア政府の建物内部での撮影や海軍元艦長のアドバイスなど、ペレストロイカ 以前ではあり得なかったことです。撮影に使われた潜水艦は、旧ソ連時代の古い潜水艦を交渉の末に借り受けて、細部まで詳細にコピーして本物そっくりに 再現されたそうです。

時は米ソ冷戦の真っ只中で、1960年11月のポラリスミサイル搭載原潜ジョージワシントンの就航の後を追うようにしてソ連が送り出した核弾頭ミサイル搭 載原潜K-19は、安全性にはまだ多くの不安を抱えた艦でした。この映画の事故後も何度も事故に見舞われてThe Widowmakerと呼ばれるよう になり、しまいにはHiroshimaと呼ばれたそうです。「ローレライ」 でもそうでしたが、新しく赴任してきた艦長が限界深度を超えて潜水させるのは潜水艦 映画のお約束なのかも。でもその無理がたたって事故につながったりしたら、しゃれにならないと思いますけど。米軍基地の直近の海で案の定冷却パイプが破 砕して原子炉の温度が上昇し続けるという事態になり、ここで核弾頭が爆発でもしたら世界戦争に発展するかもしれない危機的状況に。直ぐに浮上して米 軍に救助を要請すべきという副艦長ポレーニン(リーアム・ニーソン)以下全乗組員と、軍の機密の防衛にこだわり艦を沈めてでも米軍には引き渡さないとする艦長が対立します。艦長は強引に副艦長を監禁し、冷却水漏れは乗組員の決死の作業で食い止められるのですが、隙を見た将校が艦長に手錠をかけ 、副艦長の指揮権を復活させます。これで一件落着・・・と思っていたら、信じられないことが起きます。副艦長は将校から銃を受け取ると、その将校を捕縛 して艦長に指揮権を戻すのです。何故・・・?軍の規律だから? この部分が何度見ても私には理解できません。何十人の乗組員の命よりも軍の規律の 方が重いのか? 艦長におもねった副艦長をこのときは軽蔑してしまいました。可哀想に、乗組員達を助けようとしたこの将校2人は地位も名誉も取り上げ られ、その後もつまはじきにされたままです。これがもし米軍の艦内で起きた事故だったらどうだろう?いくら冷戦の最中でも絶対に人命優先だと思いますが・・・。この後再び冷却水漏れが発生し、艦長は再び究極の選択を迫られます・・・。

ハリソン・フォードはなかなかの苦労人で、30過ぎまでは出演作にも恵まれずに大工を副業にして生計を立てていたそうです。転機となったのは31歳の時に出演した、フランシス・コッポラ制作、ジョージ・ルーカス監督の 「アメリカン・グラフィティ」 です。この後 「カンバセーション・・・盗聴・・・」 に出演し、「STARWARS」でブレイクしたのは35歳の時でした。200 5年に撮影予定だった「インディ・ジョーンズ4」は延期が正式決定し(もう60超えているのに元気だなぁ)、次回作は「ロング・エレメント」になる予定。家族を 人質にとられた警備員が、犯人の要求に応える為に自ら設置したハイテク防犯システムを破るというストーリーです。

「K-19 THE WIDOWMAKER」 2002年
監督:キャスリン・ビグロー (「ハートブルー」「ブルー・スチール」「ストレンジ・デイズ」)
出演:ハリソン・フォード、リーアム・ニーソン、ピーター・サースガード、クリスチャン・カマルゴ

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