タイムライン | ちょこっとだけシネマブログ

タイムライン

量子コンピュータを使った物質転送装置の開発中に、偶然装置がワーム・ホールとつながって過去との行き来が可能になり、過去に行ったまま帰れなくなった教授を助けるために大学院生たちが過去へ救出に向かうというSFアドベンチャー・アクションです。量子コンピュータとは、「量子力学的重ね合わせの状態を使って、超並列計算ができる超高速コンピュータ」であるという、何やら訳わからない代物ですが、今のスーパー・コンピュータで十兆年かかる素因数分解を 数十分で計算可能と言われ、もし実用化されると現在の公開鍵暗号方式を使った秘密情報通信の安全性が根底から覆されるそうです。すでに光子の量 子状態の転送実験には成功しているそうです。量子力学の世界では、いくつもの異なる状態が同時に存在しており、例えば一つの電子が上向きのスピン状態と下向きのスピン状態を同時に実現しているということが起きています。これが量子力学的重ね合わせの状態で、多元世界(宇宙)理論とは、同じような世界が同時に無限に存在しているとする理論です。クライトン流のタイムマシンはこの理論を使い、過去の現在も未来も同時に多元的に存在していて、その一つの世界に転送する機械として描かれています。・・・でもやっぱり訳わかりません・・・。転送先の時間と元の現在の時間がまっすぐ繋がっているのかという疑問が残ります。それに量子レベルに分解した人間をDNA情報だけでそっくり元のままに戻せるのか?・・・まぁ映画ですけど。。

転送先は1357年の100年戦争真っ只中の中世ヨーロッパで、1339年から1454年まで続いた戦争の前期になります。ちなみにジャンヌ・ダルクが登場するのは後期です。実際にカステルガールでの攻防戦があったのかは不明ですが、650年前の時代で運命的な出会いをし、「俺はこの時代に残る!」と叫んだマレク(ジェラルド・バトラー)と、フランス軍のアルノー卿の妹クレア(アンナ・フリエル)のロマンティックなエピソードはとても素敵です。激動の時代を愛する女性と共に生き、「素晴らしい人生を選択した。」と石棺に刻んだマレクがうらやましくなりました。初々しいクレアがかわいいです。その他のシーンはおまけみたいなものなので、個人的にはマレクとクレアのその後も描いて欲しかったです。銃はまだない時代ですが、甲冑を貫くロング・ボウの威力や、当時のものを再現した投石器の迫力は凄かったです ね。特撮担当はILMなので、さすがというべきです。

ニューメキシコの荒野で瀕死の男が発見される。検死の結果、身体のあらゆる組織が断層のようにずれていることがわかる。あたかも、ファックスの転送エラーのように・・・。同じ頃、フランス南西部の遺跡発掘現場で発見されたのは、「Help Me E.A.Jonston」と書かれた書簡と現代のものとしか思え ないメガネのレンズ。鑑定の結果、筆跡もレンズも確かに数日前に旅行に出かけたジョンストン教授のものであることがわかるが、インクが書かれた年代は600年以上も前であった・・・。発掘プロジェクトのスポンサー企業、ITCに呼び出された発掘チームのメンバーは、そこで驚愕の事実を知らされることになる・・・。

「タイムライン」(2003年)
監督・製作:リチャード・ドナー 「リーサル・ウェポン」シリーズ
原作:マイケル・クライトン 「ジュラシック・パーク」、「ツイスター」
出演:ジェラルド・バトラー(アンドレ・マレク)、ボール・ウォーカー(クリス)、フランシス・オコナー(ケイト)、アンナ・フリエル(レディ・クレア)、ニール・マクドノー(ゴ ードン)、ビリー・コノリー(ジョンストン教授)、イーサン・エンブリー(スターン)、デビッド・シューリス(ロバート・ドニガー)

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